初心者大歓迎!米粉パン入門レッスン

Day 1 - 米粉プチフランスパン

約60~70分

米粉プチフランスパン

Day1は米粉パン作りの基本中の基本、米粉フランスパンを作りましょう

しっとりした口溶けの良い生地は、外はパリッと中はもっちり〜小麦粉パンを超えた?と感動の美味しさです!米粉パンは、小麦粉パンよりも発酵時間が短く、簡単に作れて、約1時間程で完成します。そのうえ後片付けも楽チンです!

初心者の方でも分かりやすいように、詳しい説明を付けていますので、ここで基本をしっかり学びましょう。もし質問等あればコメント欄からコメントしてくださいね。

 

道具

  • スケール
  • ボウル (直径25cm程度の大きめのサイズ)
  • ラップ
  • オーブン
  • オーブンペーパー(シルパッドがおすすめ)
  • 小さめのナイフ(切れ味が良いもの)
  • ヘラ(ゴムベラがおすすめ)

 

あると便利 / 仕上がりが良くなるもの

  • コルヌ/スケッパー(耐熱プラスチック製のハードタイプがおすすめ、生地の分割や取り出しがしやすくなります。)
  • ハケ(シリコン製がおすすめ、発酵後のデリケートな生地に油をやさしく塗れます。)
  • 茶漉し(粉が均一に振れます。)

 

[関連読みもの]
初心者必見!パクペルが米粉パン作りに使用している調理器具

 

材料(4つ分)

  • 米粉 190g (製パン用ミズホチカラ)
  • 片栗粉 10g
  • きび砂糖 15g
  • 4g
  • ドライイースト 3g
  • サイリウム 5g
  • 185g
  • 植物油 10g

 

  • 米粉 適宜
  • 植物油 適宜

 

[関連読みもの]
初心者必見!パクペルで使ってる米粉パン作りの基本材料

 

作り方

手順1

ボウルに米粉、片栗粉、きび砂糖、塩、ドライイースト、サイリウムを入れヘラで混ぜる。

 

手順2

水と植物油を加えてヘラで混ぜる。

加える水は、お使いになるドライイーストの注意書き等を参考にして、ドライイーストが働き易い温度内(一般には38〜40度程度)のぬるま湯にしてください。但し米粉パンの生地は温度が高いと発酵が進みやすいので、夏場の暑い時期はぬるま湯ではなく常温の水、猛暑の場合は冷水をお使いください。

Tips 混ぜ方(フォンテーヌ)

フランス料理・製菓の専門用語 fontaineはフランス語で「泉」という意味です。粉に液体を混ぜ合わせる際は粉の中央を窪ませてそこへ液体を注ぎ、真ん中にゴムベラを入れそこから徐々に泉を大きくしていくようにぐるぐる混ぜていくと上手く混ぜることが出来ます。このやり方で作ればタルト生地などをボウルを使わず平らな作業台の上で粉と液体をうまく混ぜ合わせ生地を作ることもできます。ご自身の混ぜやすい混ぜ方で混ぜていただいて構いませんが、ぜひ一度お試しください。

 

手順3

粉気がなくなるまで混ぜたら、ラップをして常温で15分おく。

米粉パンは発酵が進みやすいので、とても暑い日はおく時間を10分程度にしてください。

Tips 何故15分おくの?

ここでの15分間は発酵させる時間ではなく、粉に水分をじっくり吸収させるための時間です。混ぜるのは粉気がなくなれば十分です。常温で休ませましょう。この時間を取ることで、この後の捏ねる工程で生地が手に付きづらくなり捏ねやすくなります。

 

手順4

台に出して捏ねる。

コルヌを使うと生地を取り出しやすいです。作業台はあればシルパッドを使い無ければ、清潔にして台の上で行いましょう。100回程度(生地が乾燥しないように5分以内で)こてねください。

Tips 捏ね方

基本的には、ご自身のやりやすい方法で捏ねていただいて構いませんが、うまく捏ねることができないという方は、生地を下に押すようにして捏ねるのではなく、横に押し伸ばすようにして捏ねると上手く捏ねられますので一度お試しください。力が上手く分散されて手にベタベタと生地が付いてしまうのを防げます。

Tips どのぐらい捏ねれば良いの?

生地は、混ぜ足りないとキメの荒いボソボソした仕上がりになってしまいます。ここでしっかり捏ねられていると、生地の油が上手く乳化して、キメが整った綺麗な生地になり、仕上がりもふんわりとして美味しくなります。とはいえ長く時間をかけていつまでも捏ねてしまうと生地が乾燥してしまい、仕上がりが悪くなります。捏ねる作業は、手早く、そして良く捏ねてください。目安は5分以内に100回程度です。

 

手順5

手に植物油を付けて生地を丸め、4等分にし、さらに丸める。

コルヌを使うと生地を分割しやすいです。

Tips 生地の分割は正確に!

生地の分割は、大きさを揃えることが大切です!生地の大きさに違いがあると発酵の進み具合が違ってきたり、焼く際の火の入り具合にばらつきが出てしまいます。

一度総重量を測ってから、4等分すると良いです。パンの表面になる所はなるべく凸凹しないようにしたいので、グラム合わせで生地を減らす場合は生地の裏面からカットしてください。逆に足す場合も裏面に付け加えてください。

Tips 丸め方

丸める際は。手に油をつけると丸めやすく、乾燥を防ぎながら、表面を綺麗に丸めることができます。また米粉パンは小麦粉パンと違ってグルテンがないので、小麦粉パンのように力を入れて丸めたりせず、優しくかたちを整えるようにして丸めましょう。

 

手順6

天板にオーブンペーパーやシルパッドを敷き、丸めた生地を間隔をあけて並べ、ラップを被せる。オーブンの発酵機能を用いて、35°Cで約10〜20分発酵させる。真冬などの寒い日は40°Cで約30〜40分 発酵させる。

オーブンに発酵機能がない場合は、暖かい所に置いて発酵させてください。時間はあくまでも目安です。一回り程大きくなるまで発酵させてください(以下のTips参照)。

Tips 乾燥が天敵!

米粉パンは乾燥が苦手です。乾燥しないように生地はしっかりラップで覆いましょう。生地が乾燥すると、仕上がりがボソボソとした食感になり美味しくなくなります。固くカピカピになってしまうのでご注意ください。

Tips 適切な発酵具合は?

発酵不足も過発酵もNGです!

「過発酵」とは、パンの発酵が進みすぎてしまった状態のことをいいます。発酵時間が長すぎたり、発酵温度が高すぎると起こります。「過発酵」になってしまうと、膨らみすぎて表面がでこぼこしたり、中の生地のキメが荒くなったり、裏面に亀裂が入ったりします。また生地が緩んで弾力がなくなり、腰が折れて、膨らみが悪くしぼんで高さのない平べったいパンになって、味や食感に大きく影響してしまいます。

反対に「発酵不足」は発酵時間が短すぎたり、発酵温度が低すぎる場合に起こります。「発酵不足」だと、生地の膨らみが悪く、小さく目の詰まったずっしり重い焼き上がりになります。また表面にも裏側にも亀裂が入ってふわふわ感がなく固いパンになります。

下の画像をご参考にベストな発酵具合を見極められるようになりましょう〜!

 

 

 

手順7

オーブンから天板ごと生地を取り出し、オーブンを200℃に予熱し始める。

オーブンから出した後もパン生地は発酵が進みます。発酵完了の少し前のタイミングでオーブンから取り出してください。

 

手順8

オーブンの予熱をしている間に、焼く準備をします。生地の表面にやさしく植物油を塗って、均一に米粉を振り、ハケで油を付けたナイフで真ん中に切り込みを入れ、切り込みの断面を触らないように植物油を垂らします。

 

Tips 粉は均一に振ろう!

粉がまばらに振れていると、粉のある部分だけが焦げてしまったりして、焼きムラが出来てしまいます。粉は均一に振りましょう。茶漉しを使うと粉が均一に振れるのでおすすめです。

Tips 油の塗り方/垂らし方

植物油を塗らないと乾燥して表面が白くカピカピになってしまいます。優しく空気に触れている面全体に薄くまんべんなく油を塗りましょう。またクープを入れた切り込みにも垂らすようにして断面に触れないように油を付けてあげると乾燥を防ぎながらクープも綺麗に開いてくれます。発酵後の生地は大変デリケートなので、油を塗る際は、ハケでやさしく塗る等なるべく触れないように塗りましょう。

Tips クープは何で必要なの?

「クープ(coupe)」とは、フランス語で「切り取られた」という意味で、パンを焼く直前に生地の表面に切り込みを入れることです。

クープを入れると、生地内部の湿った部分が表面に出るため、焼成時にその切り込み部分が水分の蒸発と一緒に伸びてパン生地が膨らみます。そしてクープから生地が開くことで、きれいな形に膨らみます。

またクープを入れることで、表面積が大きくなり、生地の水分がクープから蒸発していくので、火の通りが良くなります。水分が程良く飛んだ生地は、クラムと言って中の柔らかい部分の生地が程よくもっちりして食感も軽く仕上がります。

手首を動かして切るのではなく、力を入れずに肘を引くようにして入れると、生地を引きつれることなく綺麗にクープが入ります。

また米粉パンはクープが浅いと亀裂が入りやすいので少し深めにすると良いです(小麦粉パンを作ったことある方はそれより気持ち深めのイメージです)。またクープを入れた後に、ほんの少し開くようにするとその後の油が垂らしやすくなります。

 

手順9

200℃に予熱が完了したら、オーブンで25分程焼く。

 

Tips ご自分のオーブンを知ろう!

お持ちのオーブンによって予熱時間や焼き上がりに必要な温度・時間等が異なります。ご自分のオーブンの特性を少しずつ掴むことが大切です。予熱に時間のかかるオーブンは少し早めにオーブンから生地を取り出して常温発酵に切り替え、オーブンを予熱するなどして、オーブンと上手く付き合いましょう。また焼き時間や焼く温度もご自身の好みで調整してみてください。

 

手順10

焼けたら天板ごとオーブンから取り出して完成!

 

Tips 焼き上がりの目安

米粉パンの裏側をご確認頂き、しっかりと焼き色がついていれば焼き上がっています。それを目安に、ご自身の好みの焼き具合を探してみてくださいね!

Tips 保存方法

米粉パンはきちんと保存すれば時間が経過しても美味しく召し上がれます。

焼き上がった米粉パンが完全に冷めたらひとつずつラップで包み、ジップロックなどの保存袋に入れ、中にフィリングなどの具材がない場合は2日程度は常温または冷蔵で保存が可能です(チーズなどのフィリングのある場合は冷蔵保存)。2日以上保存させる場合でしたら同じくラップに包み、ジップロックなどの保存袋にいれ、冷凍保存するのがおすすめです。冷凍状態で1ヵ月程度保存が可能です。

お召し上がりになる際には、常温、冷蔵、冷凍のいずれの場合も(冷凍した場合は自然解凍後)オーブントースターでカリッと焼くと中のもちっと感が蘇り美味しくいただけます。もしくは15秒ほど電子レンジで温めていただくとフワフワ、モチモチした食感でお召し上がり頂けます。

ぜひ美味しい米粉パンを作って、上手に保存して長く楽しんでくださいね。

 

  

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