日本人の食物アレルギーの中で、一番多いのが卵アレルギーです。
卵は「完全栄養食」とも言われるほど栄養が豊富で、食物繊維とビタミンC以外の必要栄養素のほとんどが含まれており、特に良質なたんぱく質が豊富です。一方で卵白に含まれるたんぱく質はアレルギーの原因になっています。
卵は料理やお菓子作りに使われることがとても多いですが、何故そんなにもたくさん使われるのでしょう?その役割は何でしょうか?
卵には、先述の栄養面だけでなく、「熱凝固性」「起泡性」「乳化性」という三大特性があります。
「熱凝固性」とは、卵の主成分であるタンパク質が熱で固まる性質のことです。熱による凝固性を上手く利用したものには、ゆで卵や茶わん蒸し、プリンなどがあります。
「起泡性」は、泡立ちやすい性質のことです。空気を取り込み混ぜることで、たんぱく質が固くなり泡が安定します。卵白をかき混ぜると細かい空気を含んだ泡ができ、生地に混ぜ込んだ泡の空気が熱を与えることで膨らみ、生地をふっくらとさせることができます。 ケーキやムース、マシュマロなどに利用されています。
「乳化性」は、本来混ざり合うことのない水と油を繋ぎ合わせ安定させる働きのことです。卵黄に含まれるレシチンが油分を乳化させる役割があります。これを利用したもので有名なのは、マヨネーズです。牛乳や生クリームを使ったアイスを作るときにも、クレーム・アングレーズといって、卵黄の乳化性を利用します。スポンジ生地(ジェノワーズ)を作る際に、生地に溶かしバターを加えても分離しないのも卵黄の乳化性のおかげです。
このように卵にはこれら3つの特性があり、その特性を利用したお料理やパン、お菓子などが沢山あるというわけです。
それでは卵アレルギーの人はその卵の特性を利用する料理やお菓子は作ったり食べたりできないのでしょうか??
ご安心ください。パクペルではこれまで、卵を使わずに卵と同じような特性を持つ食材を利用した、美味しいレシピをご紹介して参りました。今回はその中からスイーツに絞り、特に人気のある卵不使用のスイーツレシピを4つご紹介いたします。どれもとっても簡単でとっても美味しいスイーツレシピばかりです♪卵使用レシピと同じくらい美味しくさせる秘密も全てご紹介してまいりますので、ぜひご参考に作ってみてくださいね!
※ご紹介するレシピの中には、一部原材料にナッツ類が含まれているものがございます。5歳以下のお子様のいらっしゃる場合には誤嚥防止の為、ナッツ類はお控えになってお作りください。
アクアファバチョコレートマフィン
まず初めにご紹介するのは、ストロベリーオントップの「アクアファバチョコレートマフィン」です。
“こんなにふわもこのマフィンが卵なしでつくれるの??”と食べてビックリの卵不使用のマフィンです。チョコレート生地の上にピョコっと乗ったいちごがとびきりLovelyです。見た目だけでなく味もLovely♡ふわふわの、ちょっぴりビターなカカオのチョコレート生地と甘酸っぱい、いちごのマリアージュが最高の味わいで、ついついもうひとつ食べたくなってしまいます。
通常のマフィンは先程ご説明した卵の起泡性を利用して作られますが、こちらのマフィンは、パクペルのレシピで度々登場する「アクアファバ」で起泡性を補っています。アクアファバとはAqua(水)とfaba(豆)の名が意味する通り、お豆の煮汁のことです。アクアファバは、起泡性を補う卵白の代替として、お菓子作りやお料理に利用できます。
いちごが手に入るうちにぜひお試しいただきたいレシピですが、いちごがなくてもアメリカンチェリーやブルーベリー、フルーツでなくっても、チョコレートスプレーをふりかけても可愛くなりますよ♪また違った味わいを楽しめるので、ぜひ色々楽しんでみてくださいね!
レシピはこちら!
グルテンフリー&ヴィーガンのチョコがけビスコッティ
続いてご紹介するのは、「グルテンフリー&ヴィーガンのチョコがけビスコッティ」です。
ビスコッティはクッキーの仲間で、2度焼き製法で作るイタリアで広く親しまれている伝統菓子です。おやつとして愉しむのはもちろん、コーヒーやワインに浸したりアイスクリームに添えたりなど、好みのシーンに合わせてさまざまな愉しみ方ができるのが大きな魅力です。